Tight filum terminale
緊張性終糸
脊髄終糸症候群
Tethered spinal cord syndrome |
終糸症候群は、普通tight filum terminale(緊張性終糸)といわれます。
終糸(filum terminale)は正常では約24cmあり、脊髄円錐先端よりはじまり尾骨靭帯に終わっています。
この終糸が2分脊椎という先天異常に合併して、馬尾神経および脊髄終糸が異常に下方に位置するような奇形になったり、あるいは尾骨付近の皮膚の先天異常による陥没(皮膚洞)からの結合織性の索状物が椎弓の欠損部を通って脊髄円錐部後面に付着していることも稀ですがあります。 このような状態の場合、成長に伴う脊髄の長さの増加は脊椎のそれに比べて非常に少ないので脊髄下端は下方に引っ張られて引き下げられるようになり、前屈障害やひどい場合は下肢の麻痺や膀胱直腸障害がでる(Tethered spinal cord syndrome)ようになったものを緊張性終糸といいます。
これは臨床症状では幼少期よりの極端な前屈障害つまり前かがみができないなどがみられますが決め手となる特異的な診断要件はなく、またMRIが有効との意見もありますが、正常でも存在する終糸との鑑別が難しいなど客観的判断は難しい疾患です。
治療法としては、緊張している脊髄を引き下げている、線維性の索状物やfilum terminaleを切断します。
|